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春秋杯に出場しました


こんばんは!


久々の投稿になってしまい申し訳ありません、、、



7月8日(土)、法政大学弁論部主催「第48回 春秋杯争奪全日本学生雄弁大会」が開催されました。


弊部からは、白石東吾弁士(アグビジ2年)が「残酷な天使のテーゼ」の演題のもと出場いたしました!


テーマは「子どもの性の自己決定について」で、4月上旬の部内大会で披露した弁論をブラッシュアップさせたものです。


正直言うと中の人は部内大会まで本当に何も知らなくて、4月の本番で初めて聞いたときはとにかくびっくりしました笑 



今回は白石弁士へのインタビューをお届けします!


白石弁士、たくさん喋ってくれました!

 

中の人「春秋杯に向けて練習した中で印象に残っていることはなんですか?」


白石弁士「うーん……いま振り返って思うのは期待の数ですかね。僕の弁士紹介ツイート、20リツイート・59いいね・7650インプレッションで(当時)」


中の人「すごい!」


白石弁士「すごい期待されているんだなって。前日の夜に先輩から『お前第何弁士?見に行くから』『お前のを見て帰る』と言われて…。『期待する!』という声ではない、無声の『期待する!』が聞こえてた。プレッシャーと同時に高揚感がありましたね。」


中の人「じゃあ弁論をやってるときは結構緊張してた?」


白石弁士「そうだね。前日の夜からレセプションまでずっと緊張してた。レセプションで審査員の先輩に『お疲れ様、いい弁論だったよ』と言われて、やっとそこでホッとしてちょっと涙が出たり…。あの涙はきっと緊張が解れて安堵の涙だったのかなと解釈しています。」


中の人「今回の演題『残酷な天使のテーゼ』、あれを見て他の大学には『農大また歌うんじゃないか』って思われてたんだって笑」


白石弁士「(爆笑)なるほどねー!」


中の人「言われた?」


白石弁士「言われた笑 『歌うの?』って聞かれた笑」



この演題の裏側を語ります

中の人「何でこの演題にしたの?」


白石弁士「あーそういうの待ってた笑 何でこの演題にしたのか、僕の演題のスタンスとして演題は結局弁士の自己満だと思っていて、だから回収してもしなくても、もちろん歌に使ってもいいと思ってて。僕は今回ある意味聴衆を99%置き去りにした演題を付けた訳です笑 残酷な天使のテーゼって言うのは『エディプスコンプレックス』っていう精神的な概念が基になっていると言われているのね。で、ざっくり言えば巣立ちのような、子どもが大人になる過程みたいなものをエディプスコンプレックスって言ってて、それを傍から見ているのが残酷な天使のテーゼ。」


中の人「へぇぇぇ…」


白石弁士「すごくかわいい子どもがいて、ずっと見守ってあげたいけどいつか飛び立つ。それがすごく寂しくあるけど盛大に祝福する、それがこの曲だと思ってる。僕の弁論は、母に言われて『いやー!お母さん何でこんなこと言うのー!』っていう側面と、母として、親としてそうしてしまうのは仕方ない、心配してるっていう側面、結局最後は『こうしたら楽しくなるんじゃないの?』っていう親としてのスタンスを示したかった。親と子どもどっちつかずの視点、僕は弁論作成中に『とうごんおじさん』って呼んでて。」


中の人「笑」


白石弁士「子どもの気持ちも分かるとうごんおじさんが、子どもを慰めながら親を励ましながら2人の良い道を提案するっていうスタンスだった。で、僕は根っからのクソガキなんだけど、この弁論を書くときは1つ視点を上げなきゃいけない。その上げ方っていうのは、演台で地団駄踏んで『何でお母さん分かってくれないのー!』っていうクソガキを諦めて親の気持ちが分かる、ちょっと大人になること。まさにそれはエディプスコンプレックスの目指すところなんじゃないかなという風に思ったからこの演題を『残酷な天使のテーゼ』にしました。」


中の人「なるほど…結構深いのね…」


白石弁士「深いというより遠回りなだけ笑」


中の人「(爆笑)そうかも!笑」


白石弁士「エディプスコンプレックスの基になったエディプス王の神話とかもあるけど、それにするとちゃんと説明しなきゃいけないから。でも残酷な天使のテーゼにしたら調べると何となく出てくるし、聞きやすいというか何も知らなくても触れやすいかなと。でも全然(演題について)聞きに来てくれた人いませんでした…涙」




最初はたくさん悩んだ

中の人「この弁論のテーマ、結構衝撃的というかインパクト強いというか…だけど大会でやることに躊躇いや『ホントにこれで大丈夫かな?』とかならなかったの?」


白石弁士「いや、めちゃくちゃありましたよ!(爆笑)1回部内大会でもやったけど『これでいいのかな、予備のやつ作った方がいいかな』とかめちゃくちゃ悩んだ。でもまあ寿司じゃないけどネタは新鮮なうちに、鉄は熱いうちに打った方がいいから。3月2日にテーマの全貌が決まって4月6日に1回目の発表があって7月8日に大会で発表という、ネタとしてはかなり新鮮だった。早く消費したかったというのはありました。春秋杯に出るのは去年から決めてて先輩にも『春秋杯出ます!』って言ってたけど、見に来たらまさかこんな弁論だとは思ってないだろうからね(苦笑い) いやー難しいテーマではあったね。でもこの先100年弁論大会があったとして、出ないかもしれないテーマだから。出ても選考会であぶれるかもしれないから。だったらやってやろうじゃないかと!」


中の人「おお!」


白石弁士「弁論って誰かの気持ちを代弁するというのもあるから。で、1番親身になれるのが自分だとして、じゃあ俺がやらなくて誰がやるのかと。そういう熱い気持ちもありました。」


中の人「今回で弁論大会は3回目だけど、今までと違ったことはありましたか?」


白石弁士「最初は楽しくなかった、というところですかね」


中の人「え…?」


白石弁士「1回目(昨年度の大隈杯)は楽しかった。自分の中ではよくできた政策弁だった。2回目(昨年度の農学杯)はその勢いで『聴衆聞け!』ってYouTuberみたいにやった。それから演練幹事というかメンターとしての期間が結構あったことで、聴衆にどれだけ寄せてどれだけ賞を捕るかということを気にするようになった。それに(さっき話したような)このテーマに対するモヤモヤもあって、伝えたいことと勝つための条件が合わないことにさらにモヤモヤして、最初は楽しめなかった。弁論(の面倒を)見てくれる人に見せたら『寒いな』とか『面白くない』って言われて、確かに自分でも面白くないなと思ってた。これは俺の弁論じゃない、俺の文体じゃないと思って『もっと楽しんで書こう!』と意識したら最終的には楽しくできたかな。」


中の人「今までの経験があったからこそ楽しめなかった、みたいな」


白石弁士「そうそう。もっとラフに書いたら良かった。自分で自分の弁論を制限していたんだなというのは感じたね。」


次は優しい弁論がしたい

中の人「なるほど!じゃあ次に大会出るときはこうしたいとかありますか?」


白石弁士「次に出るときは優しい弁論がしたい」


中の人「ふふっ…笑」


白石弁士「『お前らはここが悪いからここを直せ!』という弁論は結構ある。そういうのじゃなくてもっと共感してもらえるような、現状に共感してもらって、少し変な言い方だけど皆で理想社会に向かえるような弁論がしたい。『お前らはここを直せ!』って強い言い方ではなく優しい言葉で、今回の弁論でいう『皆で温かく見守ってあげましょう!』で終わるような弁論がしたい。…もうちょっと話していい?」


中の人「どうぞどうぞ!笑」


白石弁士「今回の弁論では『お前らは分かってない!ここまで言っても分かんない奴はいる!自分の性教育の知識の足りなさに気づいてない奴は無限にいる!』みたいなことを言ったの。そうじゃなくて、じゃあそれを分かるように優しく言ってあげるべきだったなと。『有能な弁士と無知な聴衆』という言葉があって(弁士は)情報量や専門知識で聴衆をぶん殴るみたいなことをよく言われるけど、それはやっぱりよくないなと思う。それを啓蒙じゃないけど優しく提案できるような弁士になりたいなと思います!」


元演練幹事の先輩(左から3人目)は審査員として大会に参加していました!

 

弁論2年目でここまで考えられているのが凄いなあとインタビューをして1番思いました。


残念ながら賞には届きませんでしたが、弁論への"ほとばしる熱いパトス"を感じられて嬉しかったです。


弁士お疲れー!!



途中にも少し出てきましたが、本大会において白石弁士は他大学の先輩に弁論制作の面倒を見てもらっていたそうです。


その先輩にこの場を借りて御礼申し上げます。


うちの演練幹事がお世話になりました、ありがとうございました!


 

農大は7月20日に前期定期試験が終わり、現在は夏休みに突入しています!🏖️✨


皆さま体調管理には気を付けて、楽しい夏をお過ごしください!



それでは明日も楽しんでいきましょー!




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